少し前の話。ネットニュースを見ていて、しばらく前に読んだ「ケーキの切れない非行少年たち」を思い出した。
ネットニュースで見たのは、いくつかの「お騒がせ」レベルの話なのだけど、自分がそういった行動や言動をすることで、周りの人にどう影響するかを全く考えていないことに起因する「お騒がせ」。
お騒がせ騒動をおかした張本人は「悪い」と思っていないのだから反省する様子もない。
境界知能や発達障害に起因することだけではなく、特定の分野に対しての理解や思いやりや想像力が持てない人もいる。
人種差別もそうだし、性差別もそう、コロナできっかけに出てきたトラブルもそう。
自分も気付いていないだけで人から見ればそう思われるような部分があるのかもしれない。
そう考えだすとちょっと怖い。
「ケーキの切れない非行少年たち」 宮口幸治著
人は判断を誤る時がある。
判断は判断基準があってのこと。
その判断基準自体はどうやって培われたのか。
判断基準は成長する中で自然と学び、身に着けたものであったり、教えられて理解したものであったりする。
「悪いことをした」場合、「悪いこと」かどうかの判断ができて初めて、「悪いことをした」という反省ができるわけであるが、反省以前に「悪いこと」なのかがわからない。
発達障害や知能障害を抱えているのにそれに気付かれずに育った人や、境界知能の人々にスポットを当てた1冊。